
春になるといきなり蕾をもたげて地上に現れる。
花が過ぎると茎も葉も枯れ姿を消してしまうので、
「スプリング・エフェメラル」(春の妖精)と呼ばれるカタクリの花。

1週間ほど前は、一つ二つ、薄紫の花を咲かせていた。
群れの先駆を切って咲くカタクリの姿に、『ずいぶん地味な花だなあ』と思ったけれど、
あたり一面に現れた景色は、まさに薄紫の妖精たちを見るよう。

風が吹くたびに、いっせいに花が小刻みに揺れ、
ちろちろ、ちろちろ、
ささやかな合唱が風に映る。


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by io_hazuki
| 2012-04-06 15:30
| ◆魚のサンポ道