魚の庭

iobase.exblog.jp ブログトップ

月と花火

仕事帰りに、車で三浦半島の荒崎へ向かった。
今にしてみれば、あれが会社員最後の夏だった。

人けのない荒崎の入り江。
視界が群青色に染まり始めた頃、橙の大きな月が昇っていくのを見た。
半熟卵の黄味がかったライトは水面を照らしながら海を離れ、景色をまあるい月夜に塗り替える。
すると、そのうち、暗い水平線の彼方に赤や黄色の光が弾けだした。
あれは、どこの花火だったのだろう。

月を見にきたのでもなく、花火を見にきたのでもなく、なぜか夜の海へ行った夏の日の不思議な光景。
8月の、夏が高く滞空する時期になると思い出す。

あのときの潮の香り……。
ふと深呼吸をしてみるけれど、 光景は浮かべど匂ひは届かず。

c0141013_12214416.jpg

岬の入り江、月の道
波音ゆらゆら響いて揺れて
耳に体に届いて染みて
潮の香りにわたしも香る

不意に 水平線に灯る花火
赤いリズムに弾けて笑う

今夜の月は、優彩の橙
ゆらゆら響いて ほどけて揺れて

<2000.08.04>

[PR]
by io_hazuki | 2015-08-11 12:46 | ◆いおろろ一枚 | Comments(0)
line

お陽さまコレクション・サンポ道 他、魚(いお)の画像綴り


by 葉月いお
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31